Androidのウェブブラウザって何者?

アクセス解析をしていて、ふと気になりました。
Google アナリティクスでは「Android Browser」とわかりやすく表示されていますが、他のアクセス解析だとそんな項目がない。一体どこに集計されているんでしょう?
(あれ?そもそも、Androidに標準でインストールされているウェブブラウザって何だっけ?)
そんな今更なお話です。

 

ウェブブラウザと一言で言っても、色んなブラウザがありますよね。
マイクロソフトが作ったInternet Exploler
Googleが作ったChrome
Mozillaが作ったFirefox
Appleが作ったSafariはMacやiPhone、iPadで採用されています。(Windows版もあるそうです)

ではAndroidで使われているブラウザって何でしょう。
※自分でブラウザアプリをダウンロードして使っている場合は、もちろんそのブラウザなのですが、今回のお話は標準でインストールされているウェブブラウザです。

  • 見たことがないアイコン
  • アプリ情報を見ると、アプリの名前は「ブラウザ」
  • 試しにdocomoのHPからある機種の端末スペックを見てみると、搭載ブラウザのところにこんな表記が。

     

    [ユーザエージェント]
    ■標準ブラウザ(デフォルトブラウザ)
    Mozilla/5.0 (Linux; U; Android 4.2.2; ja-jp; L-01F Build/JDQ39B) AppleWebKit/534.30 (KHTML, like Gecko) Version/4.2 Mobile Safari/534.30

え?

Mozilla?
AppleWebKit??
Mobile Safari???

どういうこと?AppleとSafariは関連するのでまだ分かるとして、Mozillaって別物ですよね?
というかAndroidってGoogleが開発したOSなのに、標準のウェブブラウザがApple製??

ここで、素人の私は頭が混乱してしまいました。
まずユーザエージェントとは何か調べました。

ユーザエージェントとは:

利用者があるプロトコルに基づいてデータを利用する際に用いるソフトウェアまたはハードウェアを指す。

引用元:「ユーザーエージェント」(2014年3月27日 12:00 UTCの版)『ウィキペディア日本語版』。http://ja.wikipedia.org/wiki/ユーザーエージェント

難しいのですが、要はHTTPプロトコルを使ってインターネットサイトを閲覧するソフト「ウェブブラウザ」もユーザエージェントなわけです。
メールの送受信をするメールソフトもユーザエージェントです。

ブラウザを使ってサイトを閲覧する際に、ブラウザはWEBサーバにHTTPリクエストを送ります。「このアドレスのサイトを見せてくださーい!」っていうリクエストですね。
そのリクエストと一緒に、こちら側の情報(OSや使用しているブラウザの種類、バージョンなど)をユーザエージェント文字列として渡します。
ウェブサーバではその情報を元に、適切なコンテンツを送り返してくれます。

で、ここからが肝心!
サイトによっては、ウェブブラウザに合わせて表示するコンテンツを変えたり、拒否することがあります。
どういうことかと言うと、昔はMozillaが作ったNetscape Navigaterというブラウザと、マイクロソフトのInternet Explolerの2つがシェアの大部分を占め、競い合っているような状況でした。
そしてこの2つのブラウザはそれぞれの独自タグなども多く、挙動が異なることが大いにありました。
そうすると、サイトによってはどちらかのブラウザだけをターゲットにしてサイトを作り、「Netscape Navigaterでの閲覧を推奨します。」と言い出したり、極端な場合はNetscape Navigater以外のブラウザからの閲覧を拒否するというサイトもありました。

そこでInternet Explolerが取った作戦がコチラ。

ユーザエージェント偽装!

ユーザエージェント文字列の初めに、「Mozilla/<version> 」と記述し、Netscape Navigator用に設計された内容も受け取れるようにしたのです。
お、恐るべし…!

後にたくさんのブラウザが登場し、同じ作戦を取っていったため、今ではほとんどのブラウザのユーザエージェント文字列が「Mozilla/<version>」で始まります。

 

つまり。私なりに簡単にまとめます!

  • Androidの標準ウェブブラウザは、Googleが開発した名前なきブラウザ。
  • ユーザエージェント文字列に「Mobile Safari」というのがあるは、おそらくユーザエージェント偽装。(Safari向けコンテンツを受け取れるようにするため)
  • そのためアクセス解析によっては「Safari」として集計されることがある。(Googleアナリティクスは賢くて「Android Browser」として集計してくれる)

ちなみに、最近のAndroidではこの標準ブラウザと別にAndroid版Chromeもインストールされている機種もあります。
また、Android標準ブラウザの開発は終了するとGoogleが発表したそうです。

 

参考サイト:

どうしてAndroidに標準装備のブラウザはChromeではないの? – いまさら聞けないAndroidのなぜ | マイナビニュース
http://news.mynavi.jp/articles/2014/02/04/android_why17/

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